この記事は、サービス管理責任者の市原 早映が監修しています。
就職がゴールではなく、安定して働き続けられることが本当の目標です。「定着支援」とは、就職後も継続的にフォローし、環境への適応や課題解決を支援する制度です。本記事では、利用できる期間や流れ、具体的なサポート内容をスマホでも読みやすい短文+詳しい解説でまとめます。
目次
まずは要点(ここだけで全体像が掴めます)
- 対象期間:就職後6か月〜最長3年(制度上の上限あり)。
- サポート内容:職場訪問・定期面談・業務や人間関係の調整。
- 利用条件:就労移行支援などを利用し、一般就労した方が対象。
- 主な目的:早期離職の防止と安定した就労の継続。
- 流れ:契約→就職後の計画作成→定期フォロー→終了手続き。
定着支援の流れ
-
就職〜6か月:就労移行等の定着支援
詳しく解説
就職直後〜6か月は、原則として就労移行支援等が職場定着の初期フォローを担当します(制度上の義務・努力義務)。この期間に、就労定着支援へ円滑に接続できるよう準備を進めます。 -
事業所選定(就職2〜5か月目)
詳しく解説
6か月経過前に、利用者のニーズに合う就労定着支援事業所を選定。空き状況、連絡手段、訪問頻度、企業との連携方針を確認します。 -
受給者証の申請・交付(市町村)
詳しく解説
相談支援専門員とともにサービス等利用計画(案)を作成し、市町村に就労定着支援の支給申請を行います。審査後、受給者証が交付されます。 -
契約(開始は6か月経過後)
詳しく解説
受給者証の交付後、就労定着支援事業所と契約。支援開始時期は就職後6か月経過以降となります。計画に沿って訪問頻度・連絡手段・情報共有の範囲を取り決めます。 -
定期フォロー/課題解決
詳しく解説
職場訪問・面談により、業務・人間関係・体調・生活面を継続的に支援。必要に応じて企業・医療・家族と連携し、勤務配慮や手順整備などの改善を行います。 -
終了
詳しく解説
最長3年6か月−(雇用継続期間)の範囲で利用し、安定就労が確認されるか、上限に達した段階で終了します。
サポート内容一覧
- 職場訪問による業務・環境チェック(例:作業負荷の見直し)
- 定期的なオンライン/対面面談(例:月1〜2回の進捗確認)
- 上司や同僚との関係調整支援(例:三者面談の設定)
- 業務遂行の工夫やツール提案(例:タスク管理ツール導入)
- 体調管理や生活リズムのアドバイス(例:通院スケジュール調整)
利用期間と条件
- 利用期間:就職後6か月〜最長3年
- 対象:一般就労に移行した障害者(就労移行支援などの利用歴がある場合)
- 契約形態:本人と事業所間での契約
- 費用:自己負担は原則なし(自治体の制度に準ずる)
活用のコツ
- 面談前に議題や質問をまとめて共有すると、時間を有効活用できる
- 支援員に日々の小さな変化も報告し、早めの対応を促す
- 目標や課題を定期的に振り返り、計画をブラッシュアップする
よくある質問(FAQ)
- 定着支援は誰が受けられますか?
-
就労移行支援などを経て一般就労した障害者が対象です。
- 訪問頻度はどのくらいですか?
-
月1〜2回が一般的ですが、必要に応じて増減します。
- 企業にはどんな説明をしますか?
-
業務や勤務環境の改善提案や配慮事項の共有を行います。
- 3年経ったら必ず終了ですか?
-
制度上は3年が上限ですが、安定が確認されれば早期終了もあります。
出典・一次情報

この記事の監修者
市原 早映(いちはら さえ)
2017年より就労移行支援・定着支援の現場で支援に従事。就労移行の立ち上げにも携わり、現在は定着支援に従事しながら就労移行支援もサポートしています。