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在宅訓練の実態|リモート対応事業所の選び方と注意点

この記事は、サービス管理責任者の市原 早映が監修しています。

就労移行支援の在宅訓練は、コロナ禍をきっかけに急速に広まりました。自宅から訓練を受けられるメリットがある一方で、制度・運営・環境面の理解不足によるトラブルも少なくありません。本記事では、在宅訓練の基本からメリット・デメリット、事業所選びのポイント、注意点、日々の進め方、孤立や自己管理の不安を解消する方法まで、最新情報と実例を交えて解説します。

目次

まずは要点(ここだけで全体像が掴めます)

  • 在宅訓練は、自治体が認めた事業所でのみ実施可能。
  • メリット:通所負担減、感染症対策、集中しやすい環境の構築。
  • デメリット:孤立感、コミュニケーション機会の減少、自己管理の難しさ。
  • 必要条件:安定した通信環境、事業所と自治体の承認。
  • 選び方:リモート支援の実績、教材・ツールの充実度、サポート体制を確認。

在宅訓練とは

  • 制度上の位置づけ

    就労移行支援の一形態として、自治体が条件付きで許可。

    詳しく解説
    在宅訓練は、障害者総合支援法に基づく就労移行支援の中で特例的に認められた形態です。事業所が自治体に計画を提出し承認を受けた場合に限り、在宅での訓練提供が可能です。通所困難な状況や感染症対策の必要性など、明確な理由が求められます。
  • 対象者

    通所が難しいが訓練意欲のある利用者。

    詳しく解説
    身体的・精神的な理由、感染症リスク回避、地理的制約などにより通所が困難な場合に在宅訓練が検討されます。利用者のニーズに応じ、在宅と通所を組み合わせる「ハイブリッド型」も有効です。

在宅訓練のメリットとデメリット

メリット
  • 通勤・通所による体力的負担や移動コストの削減
  • 感染症や天候など外的要因による影響を受けにくい
  • 自宅での作業環境に合わせた効率的な訓練が可能
デメリット
  • 直接的なコミュニケーション機会が減少
  • 自己管理能力やモチベーション維持が課題
  • 就職後の職場適応(出社)への移行が難しくなる可能性

在宅訓練の1日(モデルケース)

  • 9:00:オンライン朝会、1日のタスク確認
  • 9:30:午前の訓練(動画学習、演習課題)
  • 12:00:昼休憩
  • 13:00:午後の訓練(グループワークや共同課題)
  • 15:00:講師との週次1on1面談
  • 16:00:日報作成・提出(チャットツール)
  • 16:30:終礼

事業所選びのポイント(チェックリスト付き)

  • リモート支援実績

    在宅訓練の導入歴・利用者数を確認。

    詳しく解説
    在宅訓練の実績年数、これまでの利用者数、修了後の就職実績(職種・定着率)を確認しましょう。
  • 教材・ツールの充実度

    オンラインで完結できる訓練カリキュラムがあるか。

    詳しく解説
    双方向型のライブ授業、演習課題、Eラーニング、クラウド演習環境、PC貸与や購入補助の有無などを確認。
  • サポート体制

    質問・相談への対応速度と方法。

    詳しく解説
    返信時間の目安(例:2時間以内)や週次1on1、画面共有でのサポート頻度などを確認。
  • コミュニケーション機会

    孤立感を防ぐ仕組みがあるか。

    詳しく解説
    オンラインでのグループワーク、ピアサポート、雑談チャンネルの有無を確認。

在宅訓練の注意点と対策

  • 訓練環境(机・椅子・照明・ネット回線)を整える
  • 定期的に通所や対面機会を持ち、孤立を防ぐ
  • 成果物や進捗を事業所と共有し、評価を受ける習慣をつける
  • 在宅から通所(出社)へ段階的に移行する計画を立てる

よくある質問(FAQ)

在宅訓練は誰でも利用できますか?

自治体・事業所の承認が必要です。

就職後の在宅勤務に役立ちますか?

在宅スキルは活かせますが、職場適応のため出社経験も推奨されます。

通所と組み合わせられますか?

はい、ハイブリッド型が一般的です。

孤立感が不安ですが対策は?

グループワークやピアサポートを活用し、定期的に対面機会を持ちましょう。

出典・一次情報

監修者 市原早映の写真

この記事の監修者

市原 早映(いちはら さえ)

サービス管理責任者介護職員初任者研修修了

2017年より就労移行支援・定着支援の現場で支援に従事。就労移行の立ち上げにも携わり、現在は定着支援に従事しながら就労移行支援もサポートしています。

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