MENU

【メール編】すぐ使えるAIプロンプト集|発達障害のある方の「メール・報告書が書けない」を解決

この記事は、サービス管理責任者の市原 早映が監修しています。

目次

このページで解決できること

  • 下書きゼロでも、200字の丁寧なビジネスメールが3分で完成します
  • 「丁寧すぎ?カジュアルすぎ?」の悩みを解決。3つのトーンで同時に候補が出せます
  • 謝罪メールや依頼メールなど、難しい場面でも迷わず送れるテンプレートがあります

「メールを書き始めると2時間かかる」「敬語が合っているか不安で送れない」「何度も読み返して結局送信できない」。そんなあなたのために、0から始められる実践ガイドを用意しました。

【準備編】AIツールの選び方と始め方(5分)

ステップ1:どのAIツールを使うか選ぶ

無料で使えるAIツールは3つあります。どれか1つあれば大丈夫です。

ツール名おすすめポイント料金
ChatGPT一番有名。使い方の情報が多い無料版あり
GeminiGoogleアカウントがあればすぐ使える無料
Claude長文に強い。この記事のプロンプトと相性◎無料版あり

迷ったら→ChatGPT(無料版)**がおすすめです。

ステップ2:アカウントを作る(ChatGPTの場合)

所要時間:3分

  1. ChatGPTのサイトを開く
    • パソコン:「ChatGPT」で検索 → 「OpenAI」の公式サイトを開く
    • スマホ:App StoreまたはGoogle Playで「ChatGPT」と検索→アプリをダウンロード
  2. 「Sign up(サインアップ)」をクリック
    • メールアドレスを入力、またはGoogleアカウントでログイン
    • パスワードを設定(メモしておきましょう)
  3. 確認メールが届く
    • メールボックスを確認
    • 確認リンクをクリック
  4. ログイン完了
    • 画面下に、白い入力欄が表示されていればOKです

ステップ3:動作確認してみる

画面下の白い入力欄に、試しにこう入力してみましょう:

こんにちは。使い方を教えてください。

Enterキーを押すと、AIが返事を返してきます。

返事の例(どれが出ても正常です):

  • 「こんにちは!使い方をご案内します…」
  • 「こんにちは!ChatGPTです。何でもお聞きください」
  • 「ようこそ!どのようなことをお手伝いしましょうか?」

このような返事が返ってくれば、準備完了です。

「あれ?上の見本と違う答えが返ってきた」と驚いたかもしれません。
それで正常です。失敗ではありません。
AIは同じ質問をしても、毎回少し違う答えを返します。
これは故障でもバグでもなく、AIの仕様です。

不安を感じる方へ:
このページの後半に「なぜ毎回違うのか」「どう対処すればいいか」を詳しく説明しています。
不安な方は、こちらのセクションを先にお読みください。

大丈夫な方へ:
まずは下の実践編で、実際にメールを作ってみましょう。

【実践編1】基本の下書きメールを作る(初めての方向け)

例題:「取引先に会議の日程調整をお願いするメール」を作る

実際に手を動かしながら、一緒にやってみましょう。

手順1:プロンプト(AIへの指示文)をコピーする

下の四角の中の文章を、全部コピーしてください。

次の要点を丁寧なビジネスメール(200字以内)にしてください。

【ルール】
- 結論を最初に書く
- 主語を明確にする
- 依頼内容には具体的な日程候補をつける
- トーンは丁寧で誠実に
- 署名は不要

【宛先】
営業部 田中課長

【要点】
先日の企画書、修正しました。
確認してほしいです。
今週中にフィードバックもらえると助かります。

【候補日時】
金曜日の午前中、または月曜日の午後

コピーのやり方

  • パソコン:文章を選択 → 右クリック →「コピー」、またはCtrl+C(MacはCommand+C)
  • スマホ:文章を長押し →「全てを選択」→「コピー」

手順2:ChatGPTに貼り付ける

  1. ChatGPTの画面下の入力欄をクリック
  2. 貼り付け
    • パソコン:右クリック →「貼り付け」、またはCtrl+V(MacはCommand+V)
    • スマホ:入力欄を長押し →「ペースト」
  3. Enterキーを押す(スマホは「送信」ボタンをタップ)

手順3:AIが作った文章を確認する

3秒ほど待つと、AIが次のような文章を返してきます:

田中課長

お疲れ様です。

先日ご指摘いただいた企画書の修正が完了いたしましたので、 ご確認をお願いできますでしょうか。

ご多忙のところ恐縮ですが、今週中にフィードバックをいただけますと幸いです。

ご確認いただけるお時間として、以下の候補日をご提案いたします:

  • 金曜日 午前中
  • 月曜日 午後

ご都合の良い時間をお知らせください。 よろしくお願いいたします。

これで完成です!


📌 注意:この例と違う文章が出ても問題ありません
AIは同じプロンプトでも、毎回少し違う表現で文章を作ります。
例えば:
・「件名:企画書修正のご確認依頼」が最初に入っている
・「先日ご提出した」という表現になっている
・文章の順番が少し違う
どれも正しい文章です。内容が伝わっていればOKです。
「上の例と同じ文章が出ないとダメ」というわけではありません。

手順4:自分用にカスタマイズする(必要な場合のみ)

「もう少し短くしたい」「もっと丁寧にしたい」など、調整したい場合は、続けて指示を出せます

入力欄に、こう書いてみましょう:

もう少し短くしてください

すると、AIがすぐに短いバージョンを作り直してくれます。

よく使う調整指示

  • 「もう少し短くして」
  • 「もっと丁寧な言い回しにして」
  • 「カジュアルなトーンにして」
  • 「150字以内にまとめて」

  1. AIが作った文章をコピー
    • パソコン:文章を選択 → Ctrl+C
    • スマホ:文章を長押し →「コピー」
  2. メールソフトを開く
    • Outlook、Gmail、Thunderbirdなど、いつも使っているメールソフト
  3. 新規メールの本文欄に貼り付け
    • Ctrl+V(スマホは長押し →「ペースト」)
  4. 最終確認
    • 宛先は合っているか
    • 日付や時間は正しいか
    • 誤字はないか
  5. 送信ボタンを押す

お疲れ様でした!これで1通完成です。

【実践編2】3つのトーンで同時に候補を出す

こんな時に使えます

  • 相手との距離感がわからない
  • 社内の人にどこまで丁寧にすべきか迷う
  • 「普通」がわからない

実際にやってみましょう

例題:「明日の会議の時間を変更してほしい」というメールを作る

手順1:プロンプトをコピー

下の四角の中の文章を、全部コピーしてください。

次の内容を3つのトーンでメール文にしてください。

【内容】
明日の10時の打ち合わせ、急用が入ってしまいました。
15時に変更してもらえませんか。

【出力形式】
1. 丁寧(目上の方・初めての方向け)
2. フラット(同僚・普段やり取りのある方向け)
3. 超簡潔(チャットツール・急ぎの連絡向け)

それぞれに適切な件名もつけてください。

手順2:ChatGPTに貼り付けて、Enterキーを押す

  1. ChatGPTの画面下の入力欄をクリック
  2. 貼り付け
    • パソコン:右クリック →「貼り付け」、またはCtrl+V(MacはCommand+V)
    • スマホ:入力欄を長押し →「ペースト」
  3. Enterキーを押す(スマホは「送信」ボタンをタップ)

手順3:3つのバージョンが出てくる

AIが次のように、3つのトーンで同時に作ってくれます:

【1. 丁寧バージョン】

件名:【日程変更のお願い】明日の打ち合わせについて

○○様

お疲れ様です。

明日10時にお約束しておりました打ち合わせですが、 急な予定が入ってしまい、誠に申し訳ございませんが 時間の変更をお願いできますでしょうか。

可能であれば、同日15時からに変更させていただきたく存じます。

ご迷惑をおかけし大変恐縮ですが、 ご検討のほどよろしくお願いいたします。


【2. フラットバージョン】

件名:明日の打ち合わせ時間変更のお願い

○○さん

お疲れ様です。

明日10時の打ち合わせですが、急用が入ってしまいました。 申し訳ないのですが、15時に変更していただけないでしょうか。

ご都合が悪い場合は他の時間でも調整しますので、 お知らせください。

よろしくお願いします。

【3. 超簡潔バージョン(チャット向け)】

明日10時の打ち合わせ、急用で15時に変更できますか? 都合悪ければ他の時間でも大丈夫です。

手順4:自分の状況に合うトーンを選ぶ

  • 取引先や上司 → 丁寧バージョン
  • 同僚や普段やり取りのある人 → フラットバージョン
  • Slackなど急ぎの連絡 → 超簡潔バージョン

迷ったら、「フラット」を選ぶと失敗しにくいです。

手順5:選んだ文章をコピーして、メールに貼り付け

(手順は「実践編1」と同じです)

【実践編3】謝罪メールを作る(ミスした時)

ミスをした時、パニックになって何を書けばいいかわからなくなりますよね。

このテンプレートを使えば、必要な要素が全て入った謝罪メールが3分で完成します。


例題:「資料の添付ミスをしてしまった」


手順1:プロンプトをコピー

下の四角の中の文章を、全部コピーしてください。

次の事実関係をもとに、謝罪メール(150〜220字)を作成してください。

【含めるべき内容】
1. 謝罪
2. 何が起きたか(事実)
3. 原因
4. 再発防止策
5. 再確認のお願い

【事実】
昨日送った資料の添付ファイルが間違っていました。
古いバージョンを送ってしまい、
本日の会議で混乱を招いてしまいました。

【トーン】
誠実で責任を持った印象。言い訳はしない。

手順2:事実の部分を自分の状況に書き換える

【事実】の部分だけ、自分の状況に書き換えてください。

例:

【事実】
報告書の締切を1日間違えて認識していました。
今日が締切だと思っていたのですが、実際は昨日でした。
提出が1日遅れてしまい、ご迷惑をおかけしました。

他の部分はそのままでOKです。


手順3:ChatGPTに貼り付けて、Enterキーを押す


手順4:AIが作った謝罪メールを確認

○○様

大変申し訳ございません。

報告書の提出期限を誤って認識しており、 本日提出と思い込んでおりましたが、 実際の締切は昨日でした。

原因は、スケジュール管理の確認不足です。

再発防止として、今後は依頼を受けた時点で カレンダーに登録し、前日にもアラームで 再確認する仕組みを導入いたします。

本日中に提出いたしますので、 お手数ですがご確認をお願いできますでしょうか。

ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。

ポイント:

  • 言い訳をしていない
  • 原因と対策が明確
  • 次のアクションが示されている

手順5:内容を最終確認してから送信

謝罪メールは特に重要なので、送信前に:

  • 事実関係は正確か
  • 再発防止策は実行可能か
  • 相手を責めるような表現はないか
  • 次にやるべきことが明確か

これらを確認してから送信しましょう。


【実践編4】依頼・お願いメール(締切延長など)

「締切を延ばしてほしい」「手伝ってほしい」など、お願いする時のメールです。

例題:「報告書の提出を3日延ばしてほしい」

手順1:プロンプトをコピー

次の依頼内容を、相手が受け入れやすいメールにしてください。

【依頼内容】
報告書の提出を3日延ばしてほしい

【理由】
別プロジェクトの緊急対応が入り、
時間配分が想定と変わってしまった

【代替案】
部分的な提出(第1章のみ先に提出)でも可能です

【ルール】
- 相手の状況に配慮する
- 具体的な期限や条件を明記
- 断られた場合の対応も示す

手順2:下記3つを自分の状況に書き換える

  • 【依頼内容】:何をお願いしたいか
  • 【理由】:なぜお願いするのか(簡潔に)
  • 【代替案】:相手の都合が悪い場合の別の提案

手順3:ChatGPTに貼り付けて、Enterキーを押す


手順4:AIが作った依頼メールを確認

○○様

お疲れ様です。

○月○日締切の報告書について、 誠に恐縮ですが提出期限の延長をお願いできますでしょうか。

別プロジェクトで緊急対応が発生し、 当初の時間配分での作成が難しい状況となっております。

可能であれば、3日間の猶予をいただき、 ○月○日までに提出させていただきたく存じます。

もし全体の延長が難しい場合は、 第1章のみ当初の期限でお出しし、 残りを後日提出するという方法も検討しております。

ご迷惑をおかけし申し訳ございませんが、 ご検討のほどよろしくお願いいたします。


【応用編】AIへの追加指示で、もっと便利に

一度メールを作った後、続けて指示を出すことで、さらに調整できます。


パターン1:長さを調整する

もっと短くして、100字以内にしてください

または

もう少し詳しく説明を加えて、250字程度にしてください

パターン2:トーンを変える

もう少しカジュアルな表現にしてください

または

もっと丁寧で、よりフォーマルな表現にしてください

パターン3:件名を複数案もらう

このメールに適した件名を5案提案してください

すると:

  1. 【日程変更のお願い】○○の件
  2. 打ち合わせ時間変更のご相談
  3. ○月○日の打ち合わせについて
  4. 【要確認】打ち合わせ日程の調整
  5. 明日の打ち合わせ・時間変更のお願い

このように複数案が出てくるので、選ぶだけでOKです。


パターン4:チェックリストを作ってもらう

このメールを送る前のチェックリストを作ってください

すると:

送信前チェックリスト

  • [ ] 宛先のメールアドレスは正しいか
  • [ ] 添付ファイルはついているか
  • [ ] 日時・場所は明記されているか
  • [ ] 誤字脱字はないか
  • [ ] 件名は内容に合っているか

これをコピーしてメモ帳に保存しておけば、毎回使えます。



なぜ同じ質問でも違う答えが返ってくるのか

AIは、同じプロンプトを入力しても、毎回少し違う文章を返します

これはバグ(不具合)ではなく、AIの仕様です。

例えば、先ほどの例と同じプロンプトを入力しても:

1回目

田中課長

お疲れ様です。

先日ご指摘いただいた企画書の修正が完了いたしましたので、 ご確認をお願いできますでしょうか。

2回目

件名:企画書修正のご確認依頼

営業部 田中課長

先日ご提出した企画書を修正いたしましたので、ご確認をお願いいたします。

このように、内容は同じだけど、表現が微妙に違う文章が出てきます。


「毎回違う」ことに不安を感じる方へ

特にASD(自閉スペクトラム症)の方は、この「一貫性のなさ」に強い不安を感じることがあります。

「どれが正しいの?」
「さっきと違う答えが出た。どっちを信じればいい?」
「同じ質問なのに、なぜ答えが変わるの?」

これは当然の感覚です。あなたがおかしいわけではありません。


対処法:「正解を求めない」考え方に切り替える

AIの出力は、**「正解」ではなく「候補」**です。

数学のように「答えは1つ」ではなく、
料理のレシピのように「いくつかのやり方がある」と考えてください。

具体的な考え方

❌ こう考えると苦しくなる

「正しい答えを出さなきゃ」
「完璧なメールを書かなきゃ」
「AIが出した最初の答えが正解」

⭕ こう考えると楽になる

「どれも使える候補」
「自分が送りやすいものを選べばいい」
「何回か試して、一番しっくりくるものを選ぶ」


実践:同じプロンプトを3回試してみる

不安な時は、同じプロンプトを2〜3回実行してみましょう。

  1. 1回目の出力をコピーして、メモ帳に保存
  2. 同じプロンプトをもう一度入力(2回目)
  3. 2回目の出力もメモ帳に保存
  4. もう一度実行(3回目)
  5. 3つを見比べて、「これが一番使いやすい」を選ぶ

こうすることで:

  • 「どれが正解か」ではなく「どれが自分に合うか」で選べる
  • 複数の候補から選ぶ安心感が得られる
  • AIの「ゆらぎ」に慣れていける

「安定した出力」が欲しい時の工夫

方法1:詳細な指示を出す

プロンプトをより具体的にすると、出力のブレが小さくなります。

ブレが大きい例

会議の日程調整メールを書いて

ブレが小さい例

会議の日程調整メールを以下の条件で作成してください:
- 宛先:取引先(敬称は「様」)
- 件名:「【日程調整】○○の件」の形式
- 本文:150字以内
- 候補日:金曜午前、月曜午後
- トーン:丁寧
- 署名:不要

指示が詳しいほど、AIの「迷い」が減り、安定した出力になります。


方法2:「フォーマット」を指定する

出力の形式を固定することで、内容が変わっても構造は同じになります。

以下のフォーマットで出力してください:

【件名】
(ここに件名)

【本文】
○○様

(挨拶)

(本題)

(締めの言葉)

こうすると、毎回同じ構造で出力されるので、予測しやすくなります


方法3:お気に入りの出力を「テンプレート化」する

一度良い出力が出たら、それを保存して、次回から使い回しましょう。

  1. AIが出した文章で気に入ったものをコピー
  2. メモ帳やEvernoteに保存
  3. 固有名詞だけ「{ }」に置き換える

例:

{相手の名前}様

お疲れ様です。

{用件}について、ご確認をお願いできますでしょうか。

ご多忙のところ恐縮ですが、{期限}までに
フィードバックをいただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。

これで「毎回同じ構造」のメールが作れます。


どうしても不安な時の最終手段

同じ文章を何度も使う

AIで作った文章が「これでいい」と思えたら、
その文章をテンプレートとして保存し、何度も使い回すのもOKです。

「毎回違う文章を作らなきゃいけない」
というルールはありません。

同じ構造のメールを、必要な部分だけ変えて送る。
これは、仕事の効率化として、むしろ推奨される方法です。


【トラブル対応】うまくいかない時の解決方法

Q1:AIが変な文章を返してきた

原因:プロンプト(指示文)の情報が足りない

解決方法

すみません、もう一度お願いします。
今度は、○○という点をもっと強調してください。

と追加で指示を出しましょう。


Q2:敬語が堅苦しすぎる

解決方法

同じ内容を、もう少し自然な話し言葉に近づけてください

Q3:短すぎて不安

解決方法

もう少し丁寧に、理由も加えて200字程度にしてください

Q4:自分の状況と合わない部分がある

解決方法

【修正指示】
「○○」の部分を「△△」に変更してください

Q5:ChatGPTが「無料利用の上限に達しました」と出る

原因:無料版は1日の利用回数に制限があります

解決方法

  1. 数時間待つ(制限は時間で解除されます)
  2. 別のAI(GeminiやClaude)を使う
  3. 有料版(月20ドル)にアップグレード

Q6:同じ質問をしたのに、毎回違う答えが出て不安

これは正常です。AIは同じ質問でも、毎回少し違う表現で答えます。

解決方法

  1. 同じプロンプトを2〜3回試して、一番しっくりくるものを選ぶ
  2. 気に入った出力をテンプレート化して保存(上の「重要」セクション参照)
  3. より詳細な指示を出す(指示が詳しいほど、出力のブレが小さくなる)

考え方の切り替え

  • 「正解を探す」→「候補から選ぶ」
  • 「完璧な1つ」→「使える複数の選択肢」

【セキュリティ】安全に使うための注意点

⚠️ 絶対に入力してはいけない情報

AIツールに、次のような情報は絶対に入力しないでください

  • 個人情報
    • 顧客の名前、住所、電話番号
    • メールアドレス
    • マイナンバー、クレジットカード番号
  • 社外秘情報
    • 未発表の製品名
    • 売上データ、契約金額
    • 社内の人事情報
  • パスワードや認証情報

安全な使い方の例

❌ 危険な例

田中太郎様(tanaka.taro@example.com)宛に、
新商品「プロジェクトX」の見積もり500万円で
契約書のドラフトメールを作って

⭕ 安全な例

取引先宛に、新商品の見積もりについて
契約書ドラフトを添付したメールのテンプレートを作って。
具体的な金額や商品名は後から自分で入れます。

実践:固有名詞を伏せる方法

プロンプトを作る時、固有名詞は**{ }で空欄**にしておきましょう。

【宛先】
{取引先の名前}

【要点】
{商品名}の納品が{日付}に決まりました。

こうしておいて、AIが作った文章に、後から自分で固有名詞を入れると安全です。


社内規程の確認方法

会社によっては、AIツールの使用に制限がある場合があります。

確認すべき相手

  1. 直属の上司
  2. 情報システム部門
  3. コンプライアンス担当

こう聞きましょう

「業務でChatGPTなどのAIツールを使っても大丈夫でしょうか?
個人情報や社外秘は入力しないつもりですが、
文章の下書き作成に使いたいと思っています。」


【音声入力】スマホで話しかけるだけで完成

スマホの音声入力を使えば、キーボードで打つよりも早く、楽にメールが作れます。


音声入力の始め方(iPhone/Android共通)

  1. ChatGPTアプリを開く
  2. 入力欄の右側にあるマイクアイコンをタップ
  3. 話しかける 「会議の日程調整メールを丁寧に作って。 相手は取引先の田中さん。 金曜日の午前か、月曜日の午後で提案してください。」
  4. 話し終わったら、もう一度マイクアイコンをタップ
  5. 3秒でメールの下書きが完成

よく使う音声入力フレーズ集

そのまま話しかけるだけで使えます。

「会議の日程調整メールを丁寧に」

「取引先への御礼メールを200字で」

「体調不良で休む連絡を、フラットなトーンで」

「進捗報告メールを簡潔に」

「質問メールを3つのトーンで」

「謝罪メールを誠実に。再発防止策も含めて」

追加で調整したい時

メールができた後、続けて話しかけることもできます。

「もっと短くして」

「もっと丁寧にして」

「カジュアルなトーンにして」

「件名も3案出して」

まとめ:メールは「完璧」じゃなくていい

「丁寧で正しいメール」を書こうとすると、手が止まります。

でも、仕事で本当に大切なのは、必要な情報が、必要な人に、適切なタイミングで届くことです。

AIは、その「届けるため」のサポートツールです。


この記事で伝えたかったこと

完璧を目指さなくていい
7割の下書きをAIに任せて、3割だけ自分で調整すればOK

選択肢があれば安心
3つのトーンで見比べて、「これなら送れそう」を選ぶ

段階的に慣れていける
まずは簡単な御礼メールから。徐々に難しい場面にも対応できる

あなただけじゃない
多くの発達障害のある方が、同じ悩みを抱えて、AIで解決している


今日からできること

  1. ChatGPTの無料アカウントを作る(3分)
  2. この記事の「実践編1」を、実際に手を動かしてやってみる(5分)
  3. 1通、試しに作ってみる

「あ、こんなに簡単にできるんだ」という感覚が、あなたの働き方を変える第一歩になります。


次のステップ:他の困りごとも解決できます

メール作成に慣れたら、他の困りごとも解決できます:

📋 タスク管理編

「今日やる3つ」を自動抽出。優先順位の迷いを解消。

🎤 文字起こし編

会議の要点・決定事項・アクションを即座にリスト化。

💬 コミュニケーション編

返信の3トーン生成・説明の図解化。

集中・ポモドーロ編

25-5タイマー・過集中の切り上げスクリプト。

すべて実践的なプロンプトをご用意しています。


関連記事

発達障害×AI|仕事で使える無料ツールと就労移行での活用法【2025年最新】
この記事の親記事です。AIの基礎知識や、就労移行支援での学び方も解説しています。


最終更新:2025年10月23日
監修協力:就労移行支援事業所スタッフ・発達障害担当

監修者 市原早映の写真

この記事の監修者

市原 早映(いちはら さえ)

サービス管理責任者介護職員初任者研修修了

2017年より就労移行支援・定着支援の現場で支援に従事。就労移行の立ち上げにも携わり、現在は定着支援に従事しながら就労移行支援もサポートしています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次